画像処理

2016年6月28日 (火)

晴耕雨読 ~Kiriさん画像教室とCANP

梅雨時は、撮影ができず思わずがま口を壊しがちですが、それを避けるため?に6月の週末はいろんなお勉強企画に参加しました。

【Kiriさんの画像処理講座 第1弾!?】

まずはKiriさんの画像教室です。

Kiriさんといえば、天文誌に多数の入選を誇る方です。
撮影地で何度かご一緒する機会があり、この時期に画像処理の基礎を教えてくださる・・・
といった企画をご快諾いただき画像処理講座をお願いすることになりました。

我が家に講師Kiriさんを招いて、生徒は、天文中年さん、Markunさん、たらちゃん、ぐっちさん、NOBさんと私です。

皆さんがそれぞれ自分で撮影した素材をそれぞれ持ち寄って、順番に処理を教えていただきます。

使ったソフトはステライメージとPhotoshopです。まあ同じものを使っていながらも使い手が変わるとこうも作品の仕上がりが変わるの?といったことを痛感しました。

・基礎的な処理は重要。ダーク、フラット処理は必須。
・あれこれ目移りするのではなく、たっぷりと露光をかけること!
・きっちり露光した素材には、ちゃんといろんなもの(分子雲も含めて)が写っている。
・カブリをしっかりと撮る。
・後の処理はそれほど強調しなくてもいい。レベル補正とローカルコントラスト調整がメイン。

といった内容でした。

色々な技?を拝見しながら、自分で再現できるのにはもう少し時間がかかるなぁと感じながらも、とても勉強になりました。

きっちりとカブリを取りながら、レベルをあわせ少しずつ強調していくとトーンカーブがきっちりとそろってくることがよくわかります。

実際にできあがった画像を少しさわってみました。
以前投稿したバンビの横顔のBefore<left side> and  After<right side>です。

Bambi_ba

まぁ なんてことでしょう~。酔っ払いのバンビの酔いが覚めています。
ちょっと赤く強調しすぎていたようでしたが、ナチュラルになりました。

この方法を忘れないようにしないと! 
ともあれ、Kiriさんどうもありがとうございました。


【CANP16】

こちら天体写真をされる方には、言わずと知れたCANPです。
お恥ずかしながら、実は存在を知ったのが2年ほど前なのです。
これまでは場所も離れていたので参加する機会がありませんでした。
今年は奈良での開催となり、申し込みをしました。
(申し込みは開始後すぐに満員になりキャンセル待ちが出るくらいだったとのことです。)

Canp2_2  

プログラムの一般公開はされていないようですので、ここで詳しく書くことはできないのですが、このところ私も興味がある惑星撮影や来年の皆既日食ネタ、いつもお世話になっているTさんの彗星撮影、HANAさんのD810Aのお話、よっちゃんやぴんたんさんの天文雑誌入選常連組の方々のお話など他にも貴重な講演を聞くことができとても濃厚な2日間でした。

私は2日間通いでの参加でしたが、他の皆さんはお泊りされていたので深夜(明け方?)まで天文談義に花を咲かせていたようです。

Canp_2

いつもお世話になっているTさんの彗星がパネルサイズで掲示されていました。
http://park10.wakwak.com/~tsumura/

QHY9ではお世話になった、九州の天文ハウスTOMITAさんも、QHYのお話や新しい商品を展示されていました。

Canp3_2

惑星のイメージングではZWOが最近かなりシェアを固めていたような印象ですが、QHYも新しい商品を投入してきていますね。この2社のカメラは2つずつもっています。
初めて知ったのですが、QHYって、創業者の方のお名前の頭文字だったんですね(汗)


ということで、2週連続での勉強会はとても有意義な時間でした。
あとは実践あるのみ? 早く梅雨明けしてくれたらいいなぁ。

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2014年10月20日 (月)

大台ケ原with FSQ-85ED Vol.3(王道シリーズ!?)【M42/M43・NGC7000】

ようやく大台ケ原でとった、M42の処理ができました。
180×2+120×2+30x2+15x2と、最低限?の枚数のみの撮影となりました。
色々な方から「オリオンだったら、多段階露光にして、トラペジウムの白トビをしないようにHDR合成をする、、、」のようなことを聞いていたのですが、どのくらいのレンジで多段階露光するのか? HDR合成はどのようにするか? よくわからないままのトライとなりました。

まず最初の多段階露光ですが、事前リサーチもできてなかったのですが、15秒露光ではトラペジウムは白トビしてしまい、失敗でした。(≧∇≦)
もしかしたら3秒くらいでよかったのかと思ってます。

あとは懸案の合成ですが、PhotoshopにあるHDR Proでパラメータをいろいろ触ってやってみるもなかなかうまくできません。
中心部の明るいところと、外側のやや暗いところはなんとか合成で表現できているようですが、レベルを上げるとかなりザラザラになってしまいます。そして周辺部にあったR系の分子雲が全く見えなくなってしまいました。orz....
先人の方のアドバイスを思い起こすもなかなか処理がうまくいきません。
マスクでどう表現するのか? 悩みながら最後にたどり着いたのが、多段露光の処理済みライトフレームを重ねて、レイアー効果のブレンド条件のスライダーを微調整して、表示したい部分を少しずつ表示するというものです。

【M42/43 オリオン大星雲とRunning man星雲】

M42pssib

【撮影データ】
M42,M43 / Orion nebula , Running man nebula ,
FSQ-85ED x QE0.75<f=385mm/F=3.8>
EOS KissX4 新改造 , No filter
ISO1600 ,180sec x 2+120sec x 2 + 15sec x 4
Autoguided by SXD2 advanced unit 
28/09/2014 @大台ケ原

【画像処理】
RAP2でダーク、フラット処理
Camera Rawでカラー現像
ステライメージ7で露光時間別にコンポジット、デジタル現像
PhotoshopCS6で、レベル補正、カラー調整、マスク処理、ノイズ除去

そもそも周辺の星が回転していて、これは極軸の設定ミスなのかなぁ?かなり強い風が吹いていたことも影響して??るのかしてないのか。まあ次の課題ですね。ガイドカチッと決めたいです。

あとこちらはおまけの馬頭星雲です。
おまけというのは、薄明にかかってしまい十分な撮影時間が取れなかったためですが、せっかくなので処理しました。
露出不足ですが、イヤイヤ私が撮った中では最高の馬頭星雲と燃える木星雲になりました。いい望遠鏡と素晴らしい空なら短時間でもいい写真が撮れるんですね。

【馬頭星雲と燃える木星雲】

Horsehead_140928_titelb

【撮影データ】
Horsehead nebura IC434/NGC2024,
FSQ-85ED x QE0.75<f=385mm/F=3.8> ,
EOS KissX2 SEO-SP3 3C ,UIBAR-II
ISO1600 ,180sec X 4
28/09/2014 @大台ケ原

新改造をしたKissX4でとり始めたら、ノーフィルターにもかかわらず、アルタニクの周りに大きなハロがでていたので慌てて、X2にUIBAR-IIをつけたものに変えて撮影しました。
(そんなことをしていたので余計に時間がかかって・・・)
画像処理したためハロが発生していますが、大分ましになりました。


最後は夏の終わりに撮った定番の北ペリです。
この対象はこの夏だけでも3度目の撮影になりますが、これまで撮影したのが虚しくなるくらい素晴らしい作品(自画自賛)に仕上がってくれました。

【北アメリカ・ペリカン星雲】

Ngc7000_ic5067_0927_titleb_2

【撮影データ】

NorthAmerica nebula/NGC7000 and Pelican nebula/IC5067
FSQ-85ED x QE0.75<f=385mm/F=3.8> ,
EOS KissX2 SEO-SP3 3C,UIBAR-II
ISO1600 ,300sec X 19
27/09/2014 @大台ケ原




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2014年8月 4日 (月)

Summer nebula vol.8 [Eagle nebula・わし星雲 / M16] too noisy!

梅雨が明けた新月期で好天に恵まれた7月末に、少し時間が取れたので神野山に遠征しました。
薄明終了から夜半過ぎまでという4時間くらいの撮影でしたが、西に傾きかけた いて座方面にある【M16:わし星雲/Eagle Nebula】を1400mmで狙います。

高台にある神野山は多少涼しいものの、25度以上の気温のなかでの撮影です。
EOS Kiss4のモニターに映し出されるjpegの画像はとてもノイジーです。
ダーク減算をすれば何とかなるかと思って撮影を終え帰りました。
この日は時間がなく、現地でダークを撮影ことができなかったので、家で同じくらいの気温の中でダークを撮影しました。

そして300sec撮影分8枚を合成をしてみると・・・なんとすごいノイズが表示されています。

【加算平均で合成した画像(レベル補正・トーンカーブで強調】

M16

画面の左上から、右下にかけて、しましまの波状のいずがうねっています(泣)

減算処理に使ったダークがマッチしてなかったのかも・・と、神野山星見隊の方々にご指摘をいただき、再度取り直して処理したのですが、うねうねは同じく発生しています。

じっくり1枚1枚の画像を拡大してみると、ノイズ発生個所は移動しているようです。
ランダムではなく、ある規則でずれているように見えました。
(よって同じ場所には出ていないのですが・・・)

【Jpeg画像1枚を拡大】

Noise

ものすごい数のノイズですから、処理をしても取り除けない・・・ということでしょう。

そういえば去年の夏に(9月初め)撮影した時も同じようなノイズが発生して、その時はよくわからなかったのですが、今になって思えば、温度・湿度が高い状況で発生するノイズ(ランダム)なのかと考えています。
もしランダムノイズとなれば、温度や湿度を下げるか、画像処理でノイズを消すしか方法がないのでしょうか??

まあこんな失敗作をごまかすような画像処理をするのもどうかと思いつつ、せっかく撮影したのだからと思い少し<かなり>お化粧をしてみました。


【M16 Eagel nebula/わし星雲】

M16_20140725b

画像処理としては、SI7でスターシャープやホット・クールピクセル除去したり、
バックグランドスムースをかけてみたり。。
全体に広がっているので、輝度で調整することもできずこのあたりが限界かなと。

薄目にして見れば、ほら・・・筋が消えて見えないですね。。。(爆)

原因も対策も分からず、現時点ではお手上げです。

暑さが原因ということになれば、やはり寒いところに行くか、冷却にするかしか
なくなりますね。KissX4ではなく、最初に買ったKissX2のほうがノイズが発生しないような気もするので、次回は試してみようと思っています。

追伸:冷却CCDはフィルターなども含めると40~50万以上するので、なかなか手を出せそうにありません。あと電源の問題もありますし。。20kg以上あるディープサイクルバッテリーとか絶対に取り扱えないので、消費電力の少なくてコスパのいい機種でなければなりません。

まあ今はいつの日か冷却CCDを夢見えて、撮影条件や処理などを変えていくしかなさそうですね。

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2014年3月 9日 (日)

最後のインストール版 PhotoShopCS6 Extended をGET! 

Adobe Photoshop CS6 Extended キターー!
天体写真の画像処理ソフトにPS5を使ってますが、この度VAIOを新調したので新たに最後のインストール版?を調達しました。
インストール版のCS6 Extendedは価格コムとかでみても13〜15万円もするので購入を長らく躊躇してました。

Pscs

ところが今回はなんとですね、WindowsとMac両方のパソコンにインストールができるソフト本体とPhotoshopの基礎が分かる講座および Webクリエイターのためのベーシックデザイン制作講座の2つの通信講座もをつけて、!!激安の35,500円で提供します!!
。。とTVショッピングのMCの声が聞こえるようなパック商品でした。

通信講座で学生になって入手する方法があったとは・・
知らないのは私だけだったのかなぁ(≧∇≦)

Yahooのリスティング広告に出ているのは知っていたのですが、大丈夫?と信じてなくてスルーをしていましたが、今回ちゃんとシリアル登録も無事終了しました。

Photoshopの使い方がよくわからないので基礎から学びたいなぁと思っていたので喜んでます。一石二鳥です。

AdobeはCreativeCloudに移行していて、全機能最新版なら、月額5000円、単体サブスクリプション版にしても月額2200円と、継続して使うためにはやや高い金額設定ですね。

インストール版(パッケージ版)なら、3年くらいは普通に使えるし、CS7はパッケージ版がでないようですから、これが最後のインストール版?になるのでしょう。

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