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2024年5月13日 (月)

大マゼラン星雲

小マゼランに続いて大マゼラン星雲です。小マゼラン星雲と比べて直径は2倍大きく、見た目の大きさは満月の20倍もあるそうです。

今の撮影機材だと、小マゼラン星雲が画角になんとかいっぱいいっぱいでおさまった感じだったので、少なくとも4枚パネルのモザイク合成が必要となりそうです。

 

【大マゼラン星雲】

Lmc-mozaic-s_20240512230201

4分割でも全体はとらえられなかったです。(多分3x3の9パネルくらい必要?)

ナローバンドを中心に、RGBも星の色として混ぜるために結局RGB HaO3の5枚のフィルターをつかって4つのパネル領域を粛々と撮影しました。

RGBで撮影するとまさに淡く広がる雲のように映るのですが、ナローバンドを使って散らばる星雲を強調しました。

 

今回は(今回も?)綿密な計画を立てずに撮影したためとんでもないミスをやらかしてしまいました。4領域について、RGBとHaO3をそれぞれ撮影して、合成してみたらこんな事態に・・

 

【モザイク失敗・・・】

Lmc_hydrogen_alpha_session_1_annotated

なんと! 右下の1枚がずれて真ん中に大きな空洞ができちゃいました。(天の南極付近だったこともあって位置がずれてしまったのか?)

上側の2枚はちゃんと重なっていて、上下のペアも何とか重なっているのですが。。

チリの撮影ソフトは、普段の撮影で使っているN.I.N.Aではなくプラネタリウムソフトを使って導入し、APTで撮影していることもあって失敗してしまいました。仕方がないので、下側だけもう一度取り直して合成しました。

今回は4パネルモザイクでしたが、つなぎあわせの部分の輝度が極端に落ち込んだりと結構補正が大変でした。

(モザイク合成の処理手順は次の投稿で整理をしてみたいです。)


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撮影データ

Title:大マゼラン星雲
Optics:Pentax125SDP (f=800mm/F=6.4)
Camera:FLI ML29050 -20d
Mount:PlaneWave L350
AutoGuide:loadStarX2 Off-axis guide system
Software:ATP,PHD2
Exposure:R 180sec x 101 ,G 180sec x 86 , B 180sec x 79<Bin1>
     Ha 600sec x77 , O3 600sec x 87 , <Bin2>
Total Exposure:2438min
Date: 2023/11/3,10,11,17,21,25 / 12/7,8,159@チリリモート天文台(共同利用)

 

 

こちらは200mmレンズとデジカメで撮影した大マゼラン星雲全体像

【大マゼラン星雲 全域】

Lmc_eos-s_20240512234401

200mmなので全体が1ショットで入って、楽ちんです(笑)

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撮影データ
Title:大マゼラン星雲
Optics:Canon EF200mmF2L IS (f=200mm/F=4.5)
Camera:Canan Ra
Mount:PlaneWave L350
AutoGuide:loadStarX2 Off-axis guide system
Software:ATP,PHD2
Exposure:240sec x 48
Total Exposure:192min
Date: 2024/2/11,17@チリリモート天文台(共同利用)

 

 

【星ナビ 2024年6月号に掲載いただきました】

20246

長い時間をかけて撮影したことをみてくださったのか? 星ナビさんに掲載をしていたできました。星ナビさんは北側を上にされてますね。(私の画像は南が上です)

「色はもう少しすっきりさせた方がよかったかも」・・とコメントをいただきました。

うーんたしかに見直すとボヤっとしている感じですね。雲の中に散らばる散光星雲(HOO合成)ということもあって、埋もれてしまったのかも・・

雲をつかむような対象なので処理がむつかしいですね(笑)

 

 

 

 

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