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2022年1月

2022年1月30日 (日)

バラ星雲 NarrowBand合成

 

今シーズンはリモート天文台の運用を始めたこともあり、NarrowBand Filterをつかってじっくり撮影することができました。

冬の対象で一度とってみたかったのがバラ星雲です。

ε130で、画角の異なる2つのカメラで撮影しました。

 

【NGC 2237 Rosette Nebula 】

2021nov_ngc2237_ep130asi183blog

こちらは1インチのASI183で縦構図です。

やや東西が切れていますが、画面いっぱいいっぱいにバラ星雲が広がりいい感じですね。

Narrow合成はSAOからのカラーシフトです。青いバラに仕上げてみました。

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Title:NGC2237-9 Rosetta Nebula
Optics:Takahashi Epsilon 130D(f=430mm/F=3.3)
Camera:ASI183 Pro 1x1 bin /Gain200/ -10d
Mount:Vixen AXJ
AutoGuide:miniBorg50・QHY5Lii
Software:NINA,ASTAP,PHD2
Exposure:R 180sec x 8 , G x 8 ,B x 8
Ha 240sec x 33 O3 x 27 S2 x 26
Filter:Baader LRGB /Narrow filter
Total Exposure:416min
Date:2021/10/17,23 11/26 @UDAリモート天文台

 

 

【NGC 2237 Rosette Nebula 】

2021dec_ngc2237_ep130-asi294blog

こちらは4/3サイズのASI294の横構図です。

バラ星雲の全体と北東に広がるHII領域の一部が入っています。

Narrow合成はまだ不慣れで同じ色合いを出すのがむつかしいです。(再現性がない?)

今回は同時期に処理をしたため同じ色合いで仕上げることができました。

 

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Title:NGC2237-9 Rosetta Nebula
Optics:Takahashi Epsilon 130D(f=430mm/F=3.3)
Camera:ASI294 Pro 1x1 bin /Gain200/ -10d
Mount:Vixen AXJ
AutoGuide:miniBorg50・QHY5Lii
Software:NINA,ASTAP,PHD2
Exposure:L 180sec x 8
R 120sec x 31 , G x 29 ,B x 29
Ha 240sec x 22 O3 x 20 S2 x 26 (2x2 Bin)
Filter:Astrocon iSeries
Total Exposure:474min
Date:2021/11/28,12/4 @UDAリモート天文台

 

どちらも中心部の暗黒帯 カリカリに萌え~です。

同じ対象、かつ鏡筒も同じということでセンサーの違いはどうか気になるところですが・・

処理の過程が異なるからか、ASI183の画像のほうがシャープに見えますね。

 

【バラ星雲中心部比較】

Photo_20220130133601

露光時間はほぼ同じ(7~8時間)

183(左)のほうが星がシャープですね。う~ん。画像処理の過程が影響しているようにも思えます。

ちなみにフィルターは ASI183MMはBaader、ASI294MMはAstrodonです。

(フィルター価格の合計は294MMの圧勝ですね。フィルターの違いはあまりなさそうです。

追記:294はナローバンドを2x2Binで撮影していたことも影響しているのかと・・思いました。

 

 

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2022年1月 9日 (日)

M77 NGC1055

2021年の撮影した対象の処理やアップをすっかり怠っていたので、少しずつ上げていきます。


【M77 NGC1055 銀河】

M77_ngc1055

 

くじら座にある、系外銀河M77とその北北西にあるNGC1055です。

M77はSkySafariによれば、セイフォート銀河のプロトタイプとのことで、中心部は明るいのですが周りに淡いガス領域が広がっています。

ここは暗い空でないとなかなかとらえるのが難しいです。

NGC1055もまずまず大きな銀河で構造を捉えることができます。ちょうど北側に並んでいる恒星がスパイダーの光条もあって、ちょうど目の輝きのように見えるので、NGC1055は笑っている口のようですね。

epsilon130なのでやや画角が広いため、すこしさみしい感じもしますね。もっとドアップのほうが迫力が増しそうです。

でも気づけば5時間近い撮影になっていて、銀河の淡いところも写ってくれました。

 

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Title:M77
Optics:Takahashi Epsilon 130D(f=430mm/F=3.3)
Camera:ASI183 Pro 1x1 bin /Gain200/ -10d
Mount:Vixen AXJ
AutoGuide:miniBorg50・QHY5Lii
Software:NINA,ASTAP,PHD2
Exposure:L 180sec x 50 20sec x8
R 180sec x 15 , G x 15 ,B x 15
Filter:Baader LRGB filter
Total Exposure:290min
Date:2021/10/28 ,29@UDAリモート天文台

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2022年1月 6日 (木)

2022年 謹賀新年 and 魔法使い星雲(Wizard Nebula)【Sh2-142/NGC7380】

2022年が始まりました。このブログも10年目に突入!しました。

このブログをご覧いただきありがとうございます。気づけば33万アクセスを超えていて・・

始めたころはこんなに長く続くとは想像してなかったです。


さて、2021年は天候に恵まれない日々が続きましたが、9月からはリモート天文台の運用を始めて晴れたら撮影という日々が続きました。

1つの作品の露光時間が伸びたのはいいのですが、なかなか処理が進まず、いまだ終わっていない対象もあったりします。。

月夜も取る関係からか、Narrobandで撮る対象が増えました。

 

【Sh2-142/NGC7380 魔法使い星雲(Wizard Nebula) SHO合成 】

 

Ngc7380-sao


淡い星雲側はシャープレスの番号が(Sh2-142)、そしてNGC7380はその魔法使いの背景?にいる散開星団についた番号のようです。

大変淡い対象ですが、ここはナローバンド、時間をかけると構造がよく浮き上がってくれます。

魔法使い・・とは、このヒダヒダのマントのような構造から名づけられたニックネームなのでしょうか。。

そして、散開星団はこの画像処理だと、その存在が消えてしまっていますね。。

なんともレインボーな感じの強調仕上げとなりました。

 

【Sh2-142/NGC7380 魔法使い星雲(Wizard Nebula) HOO合成 】

 

Ngc7380-aoo

 

こちらはおとなしめ?のHOO合成です。HOO合成ということは、GとBにOチャネルを使うわけですが、

単純に1対1でブレンドをしておりますと、こんな風に白っぽくなりますね。

AOO合成はあまりうまく使いこなせていないです。PixinsightのPixelMathとかで合成の比率を変えたほうがいいのかもしれません。

この色合いだと、ポケモンGoに出てくるケムッソの姿に似ていると思うのは私だけでしょうか。

(よく見たら、背中と腹のツートンカラーが反転してますね)

 

 

撮影データ
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Title:NGC7380
Optics:Takahashi Epsilon 130D(f=430mm/F=3.3)
Camera:ASI183 Pro 1x1 bin /Gain200/ -10d
Mount:Vixen AXJ
AutoGuide:miniBorg50・QHY5Lii
Software:NINA,ASTAP,PHD2
Exposure:Ha 240sec x 28
O3 240sec x 30
S2 240sec x 29
R 180sec x 5, G x 5 ,B x 5
Filter:Baader LRGB filter
Total Exposure:393min
Date:2021/10/16,10/17 @UDAリモート天文台

 

 

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