2021年3月、4月の撮影記録・・・それにしても晴れないですね。
6月ですね。。。
5月はBlogを更新せず(汗)、活動継続報告?のため画像をアップします。
結局3月4月5月は撮影に行けたのは4夜のみ。(うち1日は下弦の月が煌々と空を照らした月夜でした)
近辺では5月半ば早々に梅雨入りとなり、もうorz...状態です。
若干不安定な天気の中、4月中旬には、奈良の川上村方面に撮影に行きました。
去年の11月に撮影に行ったときは、10年近い天文写真撮影履歴の中で最悪のシーイングで安定している神野山の4倍近いサイズの星像となり、まったく処理をする気にはならなかったです。
今年の4月に撮影に行ったときは、シーイングは並だったので長焦点も何とか撮影できました。
そういえば、その時の作品はアップができていなかったので、アップしてみます。
【M16】
ご存じ、M16 Eagle Nebulaです。
中心部の創造の柱!を狙った作品もいろんなところで見かけますね。
今回はRGBでの作品です。デジカメだと中心部は飽和しがちですが、モノクロCMOSなのでいい具合に表現できたかなぁと思っています。
縦構図ですが、横構図のほうが散光星雲の広がりをカバーできたかもしれませんね。
右上にある散開星団は、Trumpler32(Tr32)と呼ばれるもので、ロバート・トランプラー(Robert Julius Trumpler)が作成した散開星団のリストに掲載されているものです。
Trumplerといえば、クリスマスツリー星団とカタツムリ星雲の間にあるTrumpler5が有名?ですが、私はこのオレンジの粒粒?散開星団は大好きです。
M16の近くにあるこの星団も、写真映えする対象ですね。
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Title:M16 Trimpler32
Optics:Takahashi Epsilon 130D(f=430mm/F=3.3)
Camera:ASI183 Pro 1x1 bin /Gain200/ -10d
Mount:Vixen SXD2
AutoGuide:miniBorg50・ASIAIR
Exposure:L 180sec x 11,L 20sec x 8 , Bin2 R x8 ,G x8, B x8
Baader LRGB filter
Date:2021/4/12 2:26~
【LEOⅠ】
しし座のレグルスの近くにある矮小銀河 Drawf galaxy であるLEO1です。
これまたマニアックな対象ですが、銀河の種類(ハッブルの音叉図とか)を調べている中で、衝突銀河や相互作用銀河などと並んで矮小銀河というものがあることを知り、ちょうど撮影可能なところにあったこの対象を撮影しました。
矮小銀河とは、天文辞典によりますと、
「サイズと質量が小さな銀河の総称。一般にUBV測光のBバンドでの絶対等級が-18等程度より暗いものをいう。 表面輝度も巨大銀河に比べて暗い。」となっています。
通常の銀河に比べても星の数が1/100とかになって、パッと見た感じ球状星団にも見えたりしますね。
この対象は1等星であるレグルスの近くにあり、観望や撮影の難易度が高い対象のようです。(その代わり導入はかなり楽ですが)
Baaderフィルターを使っての本格、輝度の高い恒星撮影でしたが、Bチャネルがかなり飽和していたのですが、中心部にあったおかげか変なゴーストなども出ず、撮影に耐えうることがわかりました。(Astrodonフィルターなどに比べて安価なフィルターですが、実用ができることがわかりよかったです)
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Title:LEO I
Optics:Takahashi Epsilon 130D(f=430mm/F=3.3)
Camera:ASI183 Pro 1x1 bin /Gain200/ -10d
Mount:Vixen SXD2
AutoGuide:miniBorg50・ASIAIR
Exposure:L 180sec x 37, R x10 ,G x10, B x10
L20sec x 8
Baader LRGB filter
Date:2021/4/11 23:15~
【NGC5371 Hickson68】
これは、がっつり長焦点 1280mmx4/3マウントでの撮影となりました。またまたマニアックな対象ですね(笑)
りょうけん座の銀河ですが、M101やM63より牛飼い座よりのところにある対象です。
Hickson68はヒクソンのコンパクト銀河団です。HCGといえば、ステファンの五つ子 HCG92 が有名ですね。
ちっちゃな銀河が相互作用をしながらお互いの形を変えているところが興味深いです。
ガイド精度も高く、銀河の詳細もよく出てくれました。
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Title:NGC5371 Hickson68
Optics:GSO8RC xKasaiED 0.8Reducer (f=1280mm/F=6.4)
Camera:ASI294 Pro 1x1 bin /Gain200/ -10d
Mount:Vixen AXJ
AutoGuide:miniBorg45ED・ASIAIR Pro
Exposure:L 180sec x 54, R x14 ,G x14, B x15
Astrodon Tru-Balance I series(R)
Date:2021/4/11 22:49~
【NGC4725 4747 4712】
最後は、3月に大芦で撮影したかみのけ座の中央にある銀河です。
NGC4725は一本の腕が特徴的ですね。左上にあるNGC4747はその伴銀河で、重力的相互作用によるストリームが特徴的です。
【祝! 星ナビ2021年6月号掲載】
3月の新月期の週末、唯一撮影できたこの日は雨が上がるのが夜半前になってしまい日が変わってからの撮影となったため一対象に絞ってじっくり撮影しました。一転集中が功を奏したか、星ナビ6月号に掲載をしていただきました!
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Title:NGC4725 4747 4712
Optics:GSO8RC xKasaiED 0.8Reducer (f=1280mm/F=6.4)
Camera:ASI294 Pro 1x1 bin /Gain200/ -10d
Mount:Vixen AXJ
AutoGuide:miniBorg45ED・ASIAIR Pro
Exposure:L 180sec x 40, R x16 ,G x15, B x14
Astrodon Tru-Balance I series(R)
Date:2021/3/13~
3月、4月で撮影した対象はこんな感じでした。
春の銀河、夏の散光星雲を狙うのに最適なハイシーズですが、天気には恵まれずほぼ撮影ができなかったのは残念です。
5月の皆既月食も結局見れなかったですしね。ここのところ本当に天気には恵まれないですね。(去年のNEOWISEも曇りばかりで大変でしたし)
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コメント
こんにちは。
晴れないですね〜、、って言いながらちょこちょこ撮影しています(^^;
4作品拝見しましたが、どれも完成度が高くて見応えありますね!
特に5371の構図はお手本にしたいくらい、まとまりがあっていい感じですね^^
投稿: タカsi | 2021年6月 2日 (水) 15時16分
タカsiさん
コメントありがとうございます!
入選常連のタカsiさんに、そんなふうにコメントいただけて嬉しいです。
私は遠征のみですが。。タカsiさんみたいに選択肢があるといいなぁっていつも思ってます。
またどこかの遠征先でお会いできればと思っております。よろしくお願いします。
投稿: くろ | 2021年6月 3日 (木) 22時24分