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2021年3月 6日 (土)

銀河の季節がやってきました

1月、2月は冬の星座が美しい季節です。そして夜半を過ぎると春の星座が昇ってきます。

長焦点銀河は、シーイングとガイド精度が重要です。

特に冬型の気圧配置の影響もあって気流が悪い空にあたると、せっかくの撮影ががっくりorz..ということもあります。

シーイングがいいかどうかはその日の空の状態にもよりますが、実際に撮影をしていてそのロケーションの特徴をつかんでおくといいです。

と・・前置きが長くなりましたが、2021年の初撮影は「がま口壊れ帯」のホームエリア、神野山です。

 

【M81 M82】

20210110-m81-m82-blog 

定番構図です。

この日は、冬型の気圧配置あけたところで、氷点下、強い風、激寒のなかでの撮影となりました。ガイドは安定しません。

ε130DとASI183ProMMの組み合わせで、延々と撮影していました。LRGBで3時間、Haで1.5時間です。

この日は天候の条件がわるかったので、解像度はいい状態ではないですね。

そんなに暗い空ではなかったのですが、長時間露光をかけることで分子雲も少し見えてきました。

HaでM81のプチプチとM82のバーストが見えています。

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Title:M81 82
Optics:Takahashi Epsilon 130D(f=430mm/F=3.3)
Camera:ASI183 Pro 1x1 bin /Gain200/ -10d
Mount:Vixen SXD2
AutoGuide:miniBorg45ED・ASIAIR PRO
Exposure:L 30sec x 8,L 120sec x 46, R x14 ,G x16, Bx18 Ha 180sec x 33
Astrodon Tru-Balance
Date:2021/1/9 @Konoyama

 

 

【M106】

20210110-m106-gso8rc-x-rd-asi183-blog

AXJでの撮影は、セットアップの問題もあってガイドが全く安定しなかったです。

EOS 6D(HKIR)での広域M106です。0.667のReducerを使っていますが、周辺の星像は残念なことに。

あまり特徴のない作品になってしまいました。フルサイズだと銀河は小さく写りますね。

 

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Title:M106
Optics:GSO8RC xCCD67 Reducer (f=1073mm/F=5.36)
Camera:Canon 6D HKIR ISO6400
Mount:Vixen AXJ miniBorg50 QHY5ii-L PHD2
Exposure:120sec x 92
Date:2021/1/10 @Konoyama

 

 

【M109】

20210116-m109-gso8rc-x-rd-asi183-blog

初撮りの翌週にも神野山に撮影にいきました。

風もなくシーイングはよかったですが、PM2.5の影響かとても眠たい空でした。

フルフルさんのこちらのブログ(夜のおひさま)にもあるように、神野山は銀河撮影にはおすすめのエリアです。

フルフルが撮影された見事「星ナビ2021年4月号」のTop下にM94が掲載されています。すごい作品ですね。

そのお隣に、M109を掲載いただきました。

ちなみに同じ号に、「がま口壊れ帯」隊長の天文中年さんも入選されています。(神野山撮影ではないですが)

M109を撮ったのは久しぶりです。以前はデジカメでの撮影でしたが今回はモノクロCMOSということもあり、銀河の色合いも豊富に表現できたと思います。

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Title:M109
Optics:GSO8RC xCCD67 Reducer (f=1073mm/F=5.36)
Camera:ASI183 Pro 1x1 bin /Gain200/ -10d
Mount:Vixen AXJ
AutoGuide:miniBorg45ED・ASIAIR Pro
Exposure:L 30sec x 8,L 180sec x 21, R x12 ,G x13, Bx14
Astrodon Tru-Balance
Date:2021/1/15 @Konoyama

 

【星ナビ2021年4月号より】

2104

 

 

【M104 ソンブレロ銀河】

20210117-m104-gso8rc-x-rd_asi183

おとめ座の南にあるソンブレロ銀河です。

明るくてよく写るのですが、デジカメだと中心部が飽和気味になります。

ASI183MMProだとダイナミックレンジが広いのでしょうか、中心部がよく見えています。

PixinsightのDeconvolutionをつかって、銀河のディスク面の模様を再現しようとしましたがなかなかむつかしいですね。

 

【M104拡大】

20210117-m104

銀河のドアップ?版です。

20cmだとこのくらいが限界かなぁ。。

 

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Title:M104
Optics:GSO8RC xCCD67 Reducer (f=1073mm/F=5.36)
Camera:ASI183 Pro 1x1 bin /Gain200/ -10d
Mount:Vixen AXJ
AutoGuide:miniBorg45ED・ASIAIR Pro
Exposure:L 30sec x 8,L 120sec x 42, R x8 ,G x8, Bx8
Astrodon Tru-Balance
Date:2021/1/16 @Konoyama

 

 

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コメント

くろさん、おはようございます。
星ナビ4月号掲載おめでとうございます。選者のコメントにもありますが、とても20cmとは思えない解像感ですね。僕の30cmRCでもここまで出せるか自信ないです。
 他の銀河も素晴らしい写りで見とれました。

投稿: のんた | 2021年3月 8日 (月) 07時20分

星ナビ4月号入選おめでとうございます。
GSO8RC/ASI180での素晴らしい作品ですね。
自分も今シーズンから同じ鏡筒が使える環境になったので、クロさんや天文中年さん、フルフルさんの作品は大変参考になります。
ただ・・・緊急事態宣言で全く遠征に出れない状況です。まいりました( ;∀;)

投稿: マルさん | 2021年3月 8日 (月) 22時01分

のんたさん

ありがとうございます。
なにをおっしゃいますか。
のんたさんの30cm砲ですと、もっとすごい作品が生まれそうです。ワクワクします!

そして、のんたさんのクラゲ星雲の天文ガイド入選おめでとうございます。
自宅観測所での長時間撮影で圧巻の作品でした。

投稿: くろ | 2021年3月 9日 (火) 19時42分

マルさん

コメントをありがとうございます。
今回は、お正月にご教授いただいたPIのDeconvolution処理に挑戦しました。
まだまだ試行錯誤でなかなかうまくいかないのですが。。
御礼がおそくなりましたが、ありがとうございました。
また機会があったらZoomでの勉強会をお願いしたいです。

投稿: くろ | 2021年3月 9日 (火) 19時55分

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