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2018年2月

2018年2月28日 (水)

Autumn-Winter constellation with Sigma85mm /D810A

気づけばもう3月ですね(汗)

今回の秋から冬にかけてのシーズンでは、Sigma 85mm ArtとNikonのD810Aを組み合わせて星座の周りにある星雲や分子雲を撮りたいというテーマがありました。

少しアップロードが遅くなりましたが、いくつか撮影した作品をアップしておきます。
結構いろんなパターンをとることができました。ただどれも露光をじっくりかけることができておりません。Sigmaを持ち出した日は何日かありましたが、すっきりと晴れた日はなかったです。
いずれも元ファイルは10MBくらいのものですので圧縮しております。それぞれの大きなjpegはflickrにあげました。


【カシオペア付近】

Cassiopeia_s


大きな画像はこちら →

この領域は天の川やたくさんのHαを含む散光星雲が点在しています。
そして右上にはhxが見えていますね。
中焦点でモザイクをする強者もいらっしゃるようですが、そんな
パワーも晴れ間もないので、85mmで狙いました。
この時は月没後まだ暗くならない空であっという間に曇られたのですが
1時間ほどでそれなりに写りました。かなりシャープな星像です。

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Title:Cassiopeia widefield
Optics:Sigma 85mm Art(F=3.2)
Camera:Nikon D810A
Exposure:ISO2500 75sec x35
Mount:Vixen SXD2
Date:2017/10 @Imajo


【オリオン座付近】

Orion_s

大きい画像はこちら → 

ここはまさに本命中の本命!
これをとるためにこのレンズを買ったといっても過言ではないくらいに
ぴったりと大好きな領域がカバーされます。

オリオン星雲の周りを取り囲む赤茶の分子雲
馬頭星雲と燃える木星雲、そしてバーナードループと赤色のウニウニが広がります。
オリオンの左足にはリゲルに照らされた魔女の横顔が見え、その上にも白い分子雲が
漂っています。

本当にこのレンズ、よく写ってくれますね。これだけでも元が取れた気分です。。
熊野の暗いそらのおかげでわずか1時間の露光でこれだけ移りました。
南をとるなら本当に熊野ですね。ピカイチの空です。

☆こちらの作品は、2018年天文ガイド2月号に掲載いただきました!

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Title:Orion
Optics:Sigma 85mm Art(F=3.2)
Camera:Nikon D810A
Exposure:ISO2500 180sec x18
60sec x 4 , 20sec x 4
Mount:Takahashi EM200 Temma2M
Date:2017/11@Kumano



【カリフォルニア VS すばる】

M45_ngc1499_s

大きい画像はこちら →

この構図もオーソドックスです。赤と青の対峙。
それぞれの周りの分子雲を自分色に染めながら向かい合っています。
右側にはNGC1333 IC138がその様子を伺っています。
輝度さが激しく、なかなか処理のむつかしい領域です。
三重紀北町で初めての撮影でしたが、やはり空の暗さは熊野に軍配が
上がりますね。

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Title:M45 California nebula wide field
Optics:Sigma 85mm Art(F=3.2)
Camera:Nikon D810A
Exposure:ISO2500 150sec x42
Mount:Vixen SXD2
Date:2017/11@Nishiki



【ぎょしゃ座付近】

Auriga_s

大きい画像はこちら →

ここもカラフルな領域です。実はこの対象をこの冬3回トライしたのですが、いずれも雲が通過したりで枚数が足りてません。
あわせると何枚か撮りましたが、構図が微妙にずれていてたり星の大きさがあまりの違ったりということで作品に仕上げるに至っておりません。
この日も薄雲満載の空でした。天然のソフトフィルターがかかったようにライトフレームから星が肥大化しておりますが、おかげで星座の形がよく分かりますね。

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Title:Auriga
Optics:Sigma 85mm Art(F=3.2)
Camera:Nikon D810A
Exposure:ISO1600 180sec x9
Mount:Vixen SXD2
Date:2018/1/14@Kumano


【ヒアデス~すばる】

Mel25_m45_s

大きな画像はこちら →

さらなる枚数不足ですが、一度狙ってみたかったヒアデス星団付近です。じっくりとると美しい分子雲が浮かび上がってくるのでしょうが、わずか18分の露光では無理ですね。。
こちらはすっきりとした作品?に仕上げてみました。

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Title:Mel25 and M45
Optics:Sigma 85mm Art(F=3.2)
Camera:Nikon D810A
Exposure:ISO1600 180sec x6
vMount:Vixen SXD2
Date:2018/1@Kumano



【おおいぬ座付近】

Canis_s

大きな画像はこちら →

冬の天の川の南に位置するおおいぬ座です。左上にはカモメ星雲が、
そしてトールのヘルメットは色があまり出ていないですがカモメの左下に姿を確認できます。
こうやって見るとシリウスの明るさがずば抜けていますね。たくさんの星の中でもキラキラに輝いています。そしてM41もその存在をアピールしています。


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Title:Canis Major
Optics:Sigma 85mm Art(F=3.2)
Camera:Nikon D810A
Exposure:ISO1600 180sec x11
Mount:Vixen SXD2
Date:2017/12@Kumano


【おおぐま座分子雲】

M81_82s

おおぐま座の頭部あたりに広がる分子雲です。
中心にはM81と82が見えています。
85mmの広域で撮影すると火山部分だけではなくて、分子雲がかなりの広範囲に広がっていることがわかります。
こちらも27分の露光かつ、薄雲ソフトフィルター状態なので作品としては微妙です。
じっくりと露光するともう少しいろんなものが見えてきそうです。
狙うなら北が暗いそらになるでしょうね。


大きい画像はこちら →

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Title:M81 M82 Volcano nebula wide field
Optics:Sigma 85mm Art(F=3.2)
Camera:Nikon D810A
Exposure:ISO1600 180sec x9
Mount:Vixen SXD2
Date:2017/12@Kumano

ということでSigma85mmの作品を一気にアップしました。
素晴らしいレンズだと思います。

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2018年2月15日 (木)

AXJ 長焦点の新兵器

2月も折り返しですね。ほぼ月1ブログとなっております(汗)

空は春の天体真っ盛りですが、関西は1月、2月と週末はすっきり晴れない状態です。

銀河を美しく取りたい! とずっと思っており、EM200やAOなどを使ってきましたが、
年末に新たなる散財を・・・

Vixenの新赤道儀 AXJを購入しました。Starbook10で使うAdvanced UnitやWatecの
高性能アナログカメラも合わせてなのでかなりの出費に。
そのために2年ほど愛用したEM200を手放すことになりました。

【Vixen AXJ赤道儀】

Img_1708

組み立てた写真は、遠征の時に撮ろうと思ってましたが、暗闇?での撮影となるため
断念しております(笑)

三脚はどっしりとしたAXD用のものにAXJのアダプタをつけて使うことにしました。
一番困ったのはケースで、これまでEM200を入れていたものには入りません。
内寸が420 x 420 x 220 くらいないと収まらないのですが、縦幅が長すぎていいケースが
見当たりません。
とりあえず特大の収納ケースを探しまくって?そこに小さな座布団を敷いて入れております。
(専用ケースはまだ売られていないようです)

ファーストライトは、月明かりの元でのHa撮影となりました。

【X'mass Tree星雲】

Composit_1binx13_2binx7

QHY9を持ち出したのですが、最近はすっかりNarrow撮影になってますね。
GSO8RCのReducerを使った作品は初めてです。

本当はHaだけではなく、S2やO3も撮りたかったのですが、この日も雲が多い1日と
なり早々に断念しHaだけを撮影していました。

枚数も少ないのですが、せっかくなので画像処理をしました。かなり強調しているのですが
白黒なので地味ですね(笑)

Narrowなので星の大きさはデジカメと比較しにくいのですが、ガイドはそれなりに安定しているようです。
そういえば、突然Starbook10とAXJとの通信が切れるエラーが多発してしまい、
「さっそく故障!?」と思ったのですが、一緒に撮影に来られていた天文中年さんのアドバイスで
Starbook10とAXJをつなぐケーブルの問題であることが判明。予備のものをお借りして事なきを得ました。

高い赤道儀なんだからちゃんとケーブルもチェックして出荷してもらいたいですね。
遠くまで撮影に行って、こういったトラブルが発生すると大きなショックになります。

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Title:X'masTree ,Cone nebula
Optics:GSO8RC x AstroPhisics reducer x0.67 (f=1072mm/F=5.36)
Camera:QHY9S Ha filter
Exposure:Gain 10  Offset130 600sec x 13 + 2bining 600sec x 7
Mount:takahashi Vixen AXJ
Date:2018/1/6@Nishiki



さて、これでパソコンを使うことなく赤道儀を動かせるので撮影での手間が省けそうです。
もちろん導入補正の時は、ステラショットをつないで行いますが、ガイドはAdvanced Unitで行います。
時間を見つけて、AO UnitとAXJを接続した撮影にもトライしたいと思っています。



【祝! 星ナビ3月号 入選】

201803

2/5発売の星ナビに、おうし座のレムナントを掲載いただきました。
デジカメとHaの同時撮影というフレーズ?が編集の方の目に留まったのでしょうか。

1月のブログに掲載したものでした。

もう少し露光時間をかけるとさらにブラッシュアップできそうな対象です。



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