« ε130Dのファーストライトは安定の神野山で | トップページ | EM200 Temma2M、QHY 5L-II、PHDguiding2でのオートガイド »

2016年3月15日 (火)

メシエ天体110対象撮影完了!

3月の新月期は、ε130Dのファーストライトと共に、残ったメシエ天体を撮影することが大きな目標となっていました。
とりあえず? ε130Dでは北斗七星付近の二重性であるM40を撮影しましたので、残るは3対象となりました。

【M61/Face On Galaxy】

M61_05degree3

とても小さなFace Onの銀河です。2000mmでもフルサイズだと真ん中にポツンと
写るだけですね。今回は、DSSの2xDrizzleでスタックしました。
うーん。もうちょっとうまく処理できればよかったのですが、、
上下にはこれまた個性的な銀河が見えています。
何とか腕の様子が見えているようです。かなり荒れたのでぼかしましたが、、、
ぼかしすぎたでしょうか....

--
撮影データ
Optics:EdgeHD800  (f=2000mm/F=10.0)
Camera:EOS 6D SEO-SP4 ,ISO 6400
Exposure:180sec x 14
Process:DSS 2xDrizzle
Filter:N/A
Date:2016/3/5 @Konoyama


【M85/Lenticular Galaxy】

M85_05degree

かみのけ座にあるつかみどころのないレンズ銀河です。下にはNGC4394という小さな銀河があります。これはFaceOnなので中心部から延びる腕が確認できますね。
M84とならべてみても区別はできなさそうです(笑)。NGC4394がインパクトになってます。

撮影データ
--
Optics:EdgeHD800  (f=2000mm/F=10.0)
Camera:EOS 6D SEO-SP4 ,ISO 6400
Exposure:180sec x 17
Filter:N/A
Date:2016/3/5 @Konoyama



【M102/Lenticular Galaxy】

M102_x2_drizzle_x16_05degree

メシエ天体の最後は、M40やM91と並んで謎の天体?であるM102です。
この対象はカタログに載っている場所には確認できず、りゅう座にあるレンズ銀河NGC 5866という認識で撮影しました。
中心部には暗黒帯が何とか写ってくれてますね。雰囲気はM104をつぶしたような感じですが、如何せんこの銀河もかなりちっちゃいです。(汗)

撮影データ
--
Optics:EdgeHD800  (f=2000mm/F=10.0)
Camera:EOS 6D SEO-SP4 ,ISO 6400
Exposure:180sec x 16
Process:DSS 2xDrizzle
Filter:N/A
Date:2016/3/5 @Konoyama


【M104/Sonbrero galaxy】

M104_2xdrizzle_x25_b

おまけで・・
取り直したおとめ座のソンブレロ銀河です。
この対象は比較的写しやすいと思います。ソンブレロの形もよく見えています。
なんとなくカエルの口っぽいと感じるのは私だけでしょうか。

撮影データ
---
Optics:EdgeHD800  (f=2000mm/F=10.0)
Camera:EOS 6D SEO-SP4 ,ISO 6400
Exposure:180sec x 25
Process:DSS 2xDrizzle
Filter:N/A
Date:2016/3/5 @Konoyama

DSSの2xDrizzleの実力はいかに・・

【M104比較】

Img_7297

2年前の2月に撮影したM104と比較しました。
上のM104はKissX4<APS-C>で、今回分の下のM104は6D<フルサイズ>で撮影をしました。
鏡筒は同じですが、今回のほうが星のサイズも小さく、シャープに見えますね。
シーイングとか画像処理の違いからでしょうか・・
ちなみに上のM104露出は、ISO3200で300sec*3+450sec*2ですので、感度や露出時間は違いますが・・

シーイングの影響とかもあり、長時間の露光だとどうしてもガイドエラーやライトフレームがぼやけるのではないかと思っております。
銀河の詳細を移すには、デジカメの場合は、短時間かつISO感度を上げてたくさんの枚数を稼ぐほうがより詳細を映し出せるのではと思いました。
もちろんF値の小さい鏡筒をつかえればいいのでしょうが。


ということで、とりあえずこれでいったんメシエ天体 110対象を撮り終えることができました。

一つの目標を達成ですね。
たださっそく取り直したい対象もたくさんありますが・・

こうやって一つ一つの対象のことを調べて勉強しながら撮影し、ブログにアップするのが楽しいです。
天体写真はもちろん綺麗な色合いとかアート的な要素を楽しむことができますね。
ただ、個人的には無限に広がる宇宙のはるかかなたの天体に思いをはせながら撮影し、画像処理をすることが楽しいです。

メシエさんがみた天体はどのような姿だったのだろう?とか、並んである銀河のこちらはメシエ天体なのに、こちらは見えなかったんだ! とか考えるのも楽しいです。
そして撮影の合間に、双眼鏡やどなたかのドブソニアンで球状星団や散開星団、そして難易度の高い銀河などもみることで幅が広がりますね。

| |

« ε130Dのファーストライトは安定の神野山で | トップページ | EM200 Temma2M、QHY 5L-II、PHDguiding2でのオートガイド »

コメント

くろさん
メシエ天体コンプリート、おめでとうございます。
早かったですね。
私は牛歩の歩みです💦
QHY9導入の為に、更に牛歩に拍車がかかりそうです💦
新兵器の導入でQHY9の一晩で撮影出来る対象を増やせれば良いのですが💦
導入しても笠井さんの鏡筒ですから色々と改良と苦悩の日々が待っているかもです💦
光学系は笠井さんの鏡筒はかなり優れもので、完全に調整出来れば
かなりのコストパフォーマンスだと信じてます。
最終的に30cmにしたのは、主鏡の支持が25cmは
三点支持ですが、30センチは笠井さんの最上級クラスと同じ
9点フロート支持なのが決め手と、納期が即納と3〜4カ月の差
です。
不安材料は標準鏡筒バンドです、これの強度が足らないとバンドを
買い替える必要があります💦
25cm用と30cm用はバンドの作りが違うので、チョット期待してますが
まぁ、バンドレスにしても5000円引き程度なので
とりあえず標準バンドにトッププレートを追加して強度が
どの程度かという事です。
後、一番の問題は、19.8キロの鏡筒を赤道儀に載せれるか?
腕力的に💦
これが一番の問題かもです💦
4月の新月期には導入出来そうなので、到着したら、その辺の体力テストをしないと💦
来月もよろしくお願いしますね。

投稿: 天文中年 | 2016年3月16日 (水) 08時04分

メシエ天体の完全制覇、おめでとうございます。
オヤジ的には、blogをお手本にさせていただいてるので、ちょくちょく拝見してますが、あれよあれよ、早かったですね。
オヤジは、明るい夜空の庭撮りが多いので、上手く行きませんが(汗)撮影環境や画像処理の方法などの記載もありがたい勉強になります。
おめでとうございました。 

投稿: オヤジ | 2016年3月17日 (木) 06時44分

達成、おめでとうございます。
短時間なのに素晴らしいものばかりですが、今後時間をかけて撮り直したら更に素晴らしい作品となることでしょう。
またよろしくお願いいたします。

投稿: Markun | 2016年3月19日 (土) 10時07分

天文中年さん

こめんとありがとうございます。
どうぞ天文中年さんもメシエ天体撮影頑張ってくださいね。そしてまたまたの新兵器凄そうですね。
ますます重くなって大変そうですが、破壊力満点のF値ですので期待しています。

投稿: くろ | 2016年3月19日 (土) 11時05分

オヤジさん

コメントありがとうございます。
最近かなり色々なシステムを追加・変更しているのですが、ブログがあまり更新できていないですね。。
持っている機材もよく似ているので私も参考にさせていただいています。特にEdge800のガイドはどのくらいの焦点距離になるのか・・
引き続きよろしくお願いします。

投稿: くろ | 2016年3月19日 (土) 11時11分

Markunさん

コメントありがとうございます。そしていつもいろいろとご指導・ご支援いただきありがとうございます。今後もボチボチ撮っていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。

投稿: くろ | 2016年3月19日 (土) 11時30分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: メシエ天体110対象撮影完了!:

« ε130Dのファーストライトは安定の神野山で | トップページ | EM200 Temma2M、QHY 5L-II、PHDguiding2でのオートガイド »