EdgeHD800でのオフアキ撮影:M63、M64
先週末は天気の都合もあり、金曜日の夜から神野山に撮影に行きました。
仕事の後に自宅に戻ってから移動です。急ぐときに限って?忘れ物・・ということでスムーズに出発ができず22時過ぎに到着です。
すでに現地では天文中年さんやグッチさん、シャーマンさんが撮影をされていました。
この日もEDGE HD800の直焦点で春の銀河を狙いました。
まずはM63/Black Eye galaxy 黒目銀河からです。
【M64/ Black Eye Galaxy】
【撮影Data】
Title:M64/Black Eye galaxy
Scope:EDGE HD 800 <f=2023mm/F=10>
Camera:KissX2 SEO-SP3 3C ,HEUIB-ii
Exposure:450*16 sec,ISO 1600
Date:20/2/2015 , @Konoyama
中心部をトリミング
かみのけ座の真ん中あたりに位置する銀河で、広くて濃い暗黒帯が特徴です。
縁部分にあるガスが内側とは逆方向に回転しているそうで、過去に銀河同士が衝突したことが原因?だそうです。
2つ目の対象は、M64/Sunflower Galaxy ひまわり銀河です。
【M63/Sunflower Galaxy】
【撮影Data】
Sunflower Galaxy / M63
Scope:EDGE HD 800 <f=2023mm/F=10>
Camera:KissX2 SEO-SP3 3C
Filter:HEUIB-ii
Exposure:450*15 sec , ISO 1600
Date:20/2/2015 @Konoyama
真ん中あたりをトリミング。
撮影はじめたころには、ほぼ南中も近くこの分だと1時間くらいで子午線を迎えるなぁと思いながら、子午線越えのチャレンジもしておいたほうがいいかなぁと思い撮影していました。
案の定1時間で子午線越えのメッセージがStarBookに表示されました。
反転で導入を試みたのですが・・・ガーン~~。ガイド星がどこかに行ってしまいました。
オフアキなので反転すると、プリズムの位置が変わってしまうことになります。
ということでオフアキリングをくるくると回して「反対側かなぁ?」とかやっていくうちに、M63の構図(画角)は合わなくなるやら、中心を外すやら、ガイド星がこの角度しか入らないやら。。ということで、格闘1時間。撮影を再開しました。
すっかり画角がずれて復旧ムリ!と強引に撮影を再開したため、普通に重ねると広範囲がずれてしまっています。
1枚モザイクみたいに重ね合わせたところを中心にトリミングをしています。
いやぁオフアキの子午線越えは難しいですね。
何か単純に同じ画角を導入できる方法があれば教えてほしいです(泣)
ともあれ撮影を再開したのですが・・さらなる事件は待っていたのです。
おとなりで撮影をしていたシャーマンさんが、「鏡筒の反射板が凍り付いている~」と叫ばれています。見に行けば、C8の表面が真っ白に。。。w(゚o゚)w
「フードとかしてないからですよ~」と余裕で突っ込みを入れていたのですが、フードをしていた私の鏡筒もすっかり夜露と氷点下の気温の餌食に。。。
副鏡の周りがうっすらと凍結しています。(。>0<。)
慌ててヒーターをまいて温めますが、とても融けそうにないので、ちょっと表面を布で触ったりしてました。(本当はダメなんでしょうが)
この日は夜半から湿度が上がったこともあり、フードをしていても天頂を向いている望遠鏡には夜露がつきます。以前夏に同じ失敗をしていたのですが、今回もヒーターをつけづに撮影をしたので、残念な結果となりました。
御杖高原で撮影されていたMarkunさんも鏡筒が凍ったとおっしゃっていて、この日は凍結被害が各所で発生!?していたようです。
ライトフレームにはR/G/Bの色むらが出ていて、当然曇っていた影響も大きいのですが、3時間以上格闘したので、画像処理をしました。
この対象は来年?リベンジかなぁ。。
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コメント
くろさん
素晴らしいです。
黒目は滑らかな階調とかなり周辺部の淡い部分が出てますね。DSRの作品としては最上クラスの作品だと思います。
ひまわりはかなり腕の細かい構造が出ていて、周辺の青紫いろのプチプチがとても綺麗ですね。
とても、副鏡周辺が途中で曇ったなんて思えないできですね。それは、くろさんの画像処理力の賜物なんでしょうね。
DSRでこれだけの作品が出来るくろさん、これに近々モノクロ冷却CCDが加わると、凄いことになりそうですね。
凄く楽しみにしてます。
また、遠征地で宜しくお願いいたします。
投稿: 天文中年 | 2015年3月 1日 (日) 08時03分
こんにちは、くろさん、
M64の暗黒帯は、暫く前に友人の45㎝ドブソニアンで
見た時を思い出します。場所は福島県でした。
シュミカセの結露対策は大変そうですね。
フジノンの15㎝双眼鏡の結露は、メーカー側がティシュ
ペーパーで拭いて下さいと言うのでそうしています。
メーカー側によると、フジノンのEBCコートは爪で引っ掻い
ても剥がれないそうなんです。程度問題でしょうけど。
投稿: 山本 | 2015年3月 1日 (日) 15時30分
天文中年さん
過分なるコメントありがとうございます。
私のデジカメは、X2なのでやや型遅れの機種ですが、ノイズの少なさは素晴らしいと思います。
新兵器⁈が到着したのでまた一からの勉強になりそうです。
投稿: くろ | 2015年3月 2日 (月) 08時16分
山本さん
コメントありがとうございます。
いろいろな対象をドブソニアンでご覧になっているのですね。
結露は何度も失敗してますが、いずれの鏡筒も表面を触らないように取説には書いてありますね。(汗)
電源をディープサイクルにバージョンアップしたので、今度からはちゃんとヒーターをつけるようにしたいです。
投稿: くろ | 2015年3月 2日 (月) 08時20分
こんばんは。
この差はなんだろう・・・う~む・・・
シャープでかつかなり写りこんでいて、羨ましい限りです。
結露ですか、補正板がある光学系は避けては通れないのでしょうね。私のRCは主鏡がそうならなければ多分大丈夫なのですが、あまりにやばそうなら特製のフードを付けます。
投稿: ryojin | 2015年3月 2日 (月) 19時07分
相変わらずの迫力です。
この鏡筒を使うたびに、作品の質が上がっていっていることが伺い知れます。(短期間ですごいなーって!)
滅多にないのかもしれませんが、いろんな条件が揃った時、一体どんな凄い作品ができることやら・・・
投稿: Markun | 2015年3月 2日 (月) 22時14分
ryojinさん
コメントありがとうございます。
最近はオフアキがうまく決まってくれるので、じっくりと一つの対象を取ることができるので、画像処理もしやすくなりました。
銀河なんかもシーイングの影響があるので難しいですね。
結露はちゃんと対策しなきゃです。(汗)
投稿: くろ | 2015年3月 3日 (火) 19時08分
markunさん
お褒めのお言葉、嬉しく思います。
Markunさんの冷却CCDによるシャープな作品に憧れてます。今年はアンタレス付近を狙いたいので夏に向けてまた色々教えてください。
投稿: くろ | 2015年3月 3日 (火) 19時12分