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2014年10月

2014年10月28日 (火)

Giant sunspot AR 2192/ 大黒天さま

先週末に撮った、sunspot AR 2192 /通称(大黒天?)の写真をアップします。

肉眼黒点となり、日食グラスでもばっちり見ることができました。
この写真を撮る1時間ほど前に3.1Xのフレアがあったようですが、黒点の周りにはプラージュなのか、フレアの名残なのか白いエリアが広がっています。

黒点以外にも、ブラックジャックのようなダークフィラメントもあり、なかなか派手派手な太陽です。
PSTがあると、手軽に太陽の色々な顔が見れて楽しいですね。

【2014/10/25 9:09(JST) Coronada PSTにて】







こちらは、2.5倍バローレンズand ASI120MMで撮ったものです。




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2014年10月27日 (月)

秋の南天(低空)シリーズ NGC7293 Helix nebula, NGC253/NGC288

 秋の空は夏と冬の派手な星座に挟まれて、全体的に地味目ですね。

 特に南の空には、みなみのうお座にあるフォーマルハウト以外は明るい星もなく・・ということでなかなかじっくり見る機会はありませんが、大きめの惑星状星雲と銀河があることで有名です。

 みずがめ座にあるNGC7293(Helix nebula)は、らせん星雲といって、視直径が満月の半分くらいあるという大きな星雲です。
 去年はEdgeHD800でとろうとして、機会がなかったのですが、今回はFSQ-85EDの直焦点で狙うという無謀?なトライをしました。

 南の低空にあり、南中高度が35度と低く、今回撮影した神野山は、南側に大きな木があって、撮影は南中経過後1時間くらいから開始したので30度を切るような高度での撮影となってしまいました。

 やはり450mmとのことで、迫力なし&高度が低い&南は明るいということで少し残念な感じの写りとなりましたが、初めてとった対象なのでアップします。
 180秒で白飛びしそうな感じの空でした。画像処理で何とか全景を見ることができます。

【NGC7293 Helix Nebula/らせん星雲】

N7293_autopssiblog_2

撮影データ
 Scope : FSQ-85ED <f=450mm/F=5.3> ,
 Camera:EOS KissX2 , ISO1600
 Filter : HEUIB-II
 Exposure:180sec x 12
 Date: 18/10/2014
 Location: Konoyama

トリミングをしていないので全体の中でちょっと控えめな写真となってます。


 引き続いて、ちょうこくしつ座にある、NGC253とNGC288を狙いました。
こちらも南中高度は30度くらいということもあり、NGC7293の撮影を終えたあとに、ちょうど南中を過ぎていたので撮影をしました。

 NGC253は明るめの銀河で、こんな悪条件でもそれなりに写るものなんですね。
450mmだと、NGC288とペアで写って、ちょうどいい画角で捉えられました。

【NGC253/NGC288】

Ngc253_20141022verbjpg

撮影データ
 Scope : FSQ-85ED <f=450mm/F=5.3> ,
 Camera:EOS KissX2 , ISO1600
 Filter : HEUIB-II
 Exposure:180sec x 23
 Date: 18/10/2014
 Location: Konoyama


神野山だとやはり南の低空は光害もあり厳しいですね。
でもこれまで取ったことのない対象をFSQで狙えたので楽しかったです。

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2014年10月20日 (月)

大台ケ原with FSQ-85ED Vol.3(王道シリーズ!?)【M42/M43・NGC7000】

ようやく大台ケ原でとった、M42の処理ができました。
180×2+120×2+30x2+15x2と、最低限?の枚数のみの撮影となりました。
色々な方から「オリオンだったら、多段階露光にして、トラペジウムの白トビをしないようにHDR合成をする、、、」のようなことを聞いていたのですが、どのくらいのレンジで多段階露光するのか? HDR合成はどのようにするか? よくわからないままのトライとなりました。

まず最初の多段階露光ですが、事前リサーチもできてなかったのですが、15秒露光ではトラペジウムは白トビしてしまい、失敗でした。(≧∇≦)
もしかしたら3秒くらいでよかったのかと思ってます。

あとは懸案の合成ですが、PhotoshopにあるHDR Proでパラメータをいろいろ触ってやってみるもなかなかうまくできません。
中心部の明るいところと、外側のやや暗いところはなんとか合成で表現できているようですが、レベルを上げるとかなりザラザラになってしまいます。そして周辺部にあったR系の分子雲が全く見えなくなってしまいました。orz....
先人の方のアドバイスを思い起こすもなかなか処理がうまくいきません。
マスクでどう表現するのか? 悩みながら最後にたどり着いたのが、多段露光の処理済みライトフレームを重ねて、レイアー効果のブレンド条件のスライダーを微調整して、表示したい部分を少しずつ表示するというものです。

【M42/43 オリオン大星雲とRunning man星雲】

M42pssib

【撮影データ】
M42,M43 / Orion nebula , Running man nebula ,
FSQ-85ED x QE0.75<f=385mm/F=3.8>
EOS KissX4 新改造 , No filter
ISO1600 ,180sec x 2+120sec x 2 + 15sec x 4
Autoguided by SXD2 advanced unit 
28/09/2014 @大台ケ原

【画像処理】
RAP2でダーク、フラット処理
Camera Rawでカラー現像
ステライメージ7で露光時間別にコンポジット、デジタル現像
PhotoshopCS6で、レベル補正、カラー調整、マスク処理、ノイズ除去

そもそも周辺の星が回転していて、これは極軸の設定ミスなのかなぁ?かなり強い風が吹いていたことも影響して??るのかしてないのか。まあ次の課題ですね。ガイドカチッと決めたいです。

あとこちらはおまけの馬頭星雲です。
おまけというのは、薄明にかかってしまい十分な撮影時間が取れなかったためですが、せっかくなので処理しました。
露出不足ですが、イヤイヤ私が撮った中では最高の馬頭星雲と燃える木星雲になりました。いい望遠鏡と素晴らしい空なら短時間でもいい写真が撮れるんですね。

【馬頭星雲と燃える木星雲】

Horsehead_140928_titelb

【撮影データ】
Horsehead nebura IC434/NGC2024,
FSQ-85ED x QE0.75<f=385mm/F=3.8> ,
EOS KissX2 SEO-SP3 3C ,UIBAR-II
ISO1600 ,180sec X 4
28/09/2014 @大台ケ原

新改造をしたKissX4でとり始めたら、ノーフィルターにもかかわらず、アルタニクの周りに大きなハロがでていたので慌てて、X2にUIBAR-IIをつけたものに変えて撮影しました。
(そんなことをしていたので余計に時間がかかって・・・)
画像処理したためハロが発生していますが、大分ましになりました。


最後は夏の終わりに撮った定番の北ペリです。
この対象はこの夏だけでも3度目の撮影になりますが、これまで撮影したのが虚しくなるくらい素晴らしい作品(自画自賛)に仕上がってくれました。

【北アメリカ・ペリカン星雲】

Ngc7000_ic5067_0927_titleb_2

【撮影データ】

NorthAmerica nebula/NGC7000 and Pelican nebula/IC5067
FSQ-85ED x QE0.75<f=385mm/F=3.8> ,
EOS KissX2 SEO-SP3 3C,UIBAR-II
ISO1600 ,300sec X 19
27/09/2014 @大台ケ原




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2014年10月16日 (木)

10/15の太陽/The sun in 15/Oct

昨日久しぶりにPSTで見た太陽は、なかなか賑やかでした。
プロミネンスが東西南北?に10か所くらい眼視でも確認できましたし、黒点は少なかったのですが、ダークフィラメントやプラージュも東西に大きなものがいくつか確認できました。

【2014/10/15の太陽】

20141015sunb

The Sun , Coronado P.S.T (f=400mm ,<1.0A) ,QHY5-2M (1280x1024)
Prominence:Shutter=2.1ms,Gain=195,Gamma=161,FPS=14,17sec,200frame stacked ,15/10/2014 09:49-,
Solar Disk:Shutter=2.1ms,Gain=160,Gamma=30 ,FPS=14,27sec,100frame stacked ,15/10/2014 09:50-,


特に西側にあるプロミネンスは、放出された直後?みたいで、時間の経過とともに形が変わっていきました。

【2014/10/15の太陽 ズームアップ】

20141015_prominense3b

The Sun , Coronado P.S.T (f=400mm ,<1.0A) ,ASI120MM (1280x960),Tele Vue Powermates 2.5x
Prominence:Shutter=5ms,Gain=55,Gamma=81,FPS=20,13sec, 130frame stacked ,15/10/2014 10:50-,
Solar Disk:Shutter=2.5ms,Gain=44,Gamma=41,FPS=21,20sec, 200frame stacked ,15/10/2014 10:51-,

残念ながら途中で雲が出てきて連続しての(同じカメラ、焦点距離での)撮影が難しかったのですが、60分違いの写真でみても形が変わっているのがわかります。

【プロミネンスの変化?】

Photo

~左はQHY5-2Mで撮影、右はASI120MMに2.5倍のバローレンズ付きで撮影~

NASAのサイトとか見てると、ちょうど10/14の23時ころ(UT)から、アラートがあかっていて、なんらかの爆発があったようですので、この西側のプロミネンスではないかと思ってます。

Img_3727


PSTがあると、ベランダからでも気軽に太陽の様子が観れるので楽しいですね~。
オーロラが見えるところなら、太陽を見た後にオーロラもみれて2度美味しいのかなぁ。

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2014年10月11日 (土)

2014/10/8 皆既月食/Lunar Eclipse

 大台ケ原の撮影写真の処理が完了しないまま、10/8を迎えてしまったので(泣)先のそちらの記録をアップします。

 皆既月食は、2011年12月以来で前回はピンボケ写真になってしまったので、今回は気合を入れて準備しました。東の空の月の出直後からの月食とのことで、うちのベランダからバッチリ撮れるので今回はベランダから3台体制での撮影です。

 メインのFSQ85は、エクステンダーがないので450mmです。EDGE HD800xRDの1400mmと迷ったのですが、シャープな画像に期待して、こちらを選択しました。 こちらはいつものVIXENのSXD2でも追尾です。

 2台目はミニボーグとミラーレス無改造機で地球の影をポラリエで追いかけてみようかと準備しました。
ミニボーグ45EDは、325mmですが、マイクロ4/3のため、35mm換算だと650mm相当です。

 そして3台目ははCANON EF20mmでの固定撮影です。この撮影にはたらちゃんさんが作った、絞り、シャッタースピード、ISOを任意で6パターン設定したものを任意の間隔でインターバル撮影するというソフトをお借りして撮影しました。

【EOS Eclipse画面 (R)】

Eos

 手動でやっていたら絶対に等間隔で撮れなかったと思いますので、とても感謝してます。m(_ _)m
 こんなすごいツールを短期で開発ができるたらちゃんすごーい!

【ベランダに並べた並べた3台体制】

Img_3692_2

 基本的な組み合わせで、まずは皆既時間帯の写真をばっちり押さえたいと考えていました。FSQならシャープな映像にならないかなぁと。。。

~~18時から撮影開始です~~


【1.皆既中の月と天王星】

Img_6743b

TAKAHASHI FSQ-85ED f450mm F 5.3, EOS Kiss X4 , Vixen SXD2 ノータッチガイド, ISO400, 0.6sec, 2014/10/08 19:51 , 8flames

 実は撮影終わった後に気づいたのですが、このメイン機では最初に月を導入した後は赤道儀を全く触ってなくとも常に月が真ん中にいたのですが、これって当たり前ではないですよね。(最初に考えておくべきことなのでしょうが・・)

 実はVixen SXD2のStarBook10には、月を導入すると自動的に恒星時追尾から月追尾にモードが変わるそうです。 

 すごーい!!こんな機能が隠されていたとは。自動なので知らなくてもちゃんとできるというのがさらにすごいです。
 そういえば皆既月食中は月の掛けていく様子が、Starbook10のコンソールに再現されていて流石Vixenさんとか思っていたのですが。。

 おかげで3台体制にもかかわらず、こちらのメイン機は露光時間だけを考えておけばよかったのでラッキーでした。


【2.地球の影を抜ける月】

Photo

BORG  45EDII, f325mmF7.2, LUMIX GX-1 ,ISO 160 , Vixen polarie 太陽追尾モード

 地球の影を入れた合成写真は、小さい頃からの憧れでしたが、今回追尾に使ったポラリエとミニボーグとの接続がちゃんとできてなくて途中でブレブレになってしまい、位置合わせを修正してます。(ちょっと怪しいですね。)


【3.皆既月食の連続写真】

Timeplus3_2

CANON EF20mm F2.8 USM, EOS Kiss X2, F 4.0 ,固定撮影,5分おきに撮影
2014/10/08 18:05~21:45

 部分食の後半に雲が出てきたので、最後の方のコマが欠けてしまってますが、GPVの予報が外れて?いい天気の中、観察できてよかったです。


【おまけ:ターコイズフリンジ(ブルーベルト)】

Bluebelt3

 巷で流行りのブルーベルト風の処理をしてみました。
R,G,Bそれぞれのチャネルを見ていると、地球の陰に隠れている部分の中でRチャンネルはまんべんなく明るい(だから皆既月食は赤い?)のですが、Bチャンネルは地球の半影部分のみ見えていることから青っぽく見えるのかなと思いました。

【RGBで分解してみたら・・】

Bluebelt

 「地球大気のオゾン層が赤い光を吸収し、青い光だけが届いた。。。」
という説明を見かけましたが、私の撮った写真では赤い光もしっかり届いているので、比較の問題ではないのかな?と  どなたかご存知の方教えてください~。

 ということで今回のブログは盛りだくさんでした。。

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2014年10月 5日 (日)

大台ケ原with FSQ-85ED Vol.2(淡いもんシリーズ!?)【IC2118/NGC 7635,M52,Sh2-157】

大台ケ原では、神野山では狙えないような淡い対象にチャレンジしました。
結果として風が強く、Starbook10のガイド画面の中にあるガイド星が弾んでいるくらいの影響があり、多くのライトフレームでガイドで星が卵型やひげを生やしたりしてました。

少し残念な結果ですが、遠眼でみたら何とかなる?と思い処理しました。

ライトフレーム枚数が半減したことに加えて、淡い対象のためかなり強調した処理になってます。

【魔女の横顔:Witch head nebula 】

Majo2autops7blog

---
撮影Data:

Title:Witch Head nebula / IC2118
Opt:FSQ-85ED x QE0.75
Guide:Borg45ED Vixen Advanced Unit
Camera:Canon EOS KissX4 新改造
Filter:N/A
ISO:3200
Exposure:240sec X 14
Date:27/09/2014

こちらは無謀にも神野山でチャレンジをしたことがありその時はもっと淡くしか写りませんでした。。
今回は少しその姿を見ることができましたが、やはり淡いですね。
長時間露光&冷却CCDなどで撮影された方の写真を見るとこの背景はもっとカラフル(バーナードループなど)なエリアですが、色のトーンは地味な感じになっています。

この星雲は、約40光年も離れたリゲルの光を反射して輝いているそうです。それを聞くだけで淡い対象であることもわかりますし、リゲルと一緒に撮影したら光度の違いがかなり大きくなるため難しい対象といえますね。
でもこの魔女の横顔は、オリオン座ではなくエリダヌス座の領域にあるとのことです。

さてどこが一体魔女?と思ってしまいますが、どうやら南北逆に見るとそれっぽく見えてくることがわかりました。真偽のほどはわかりませんのでご存知でしたら教えてください。

Witch_head_nebula_upsidedown


【バブル星雲&クワガタ星雲:Bubble Nebula and The Claw Nebula】

こちらは突風吹き荒れる中での撮影となり、ほとんどすべてのライトフレームがぶれていました。そしてそもそも構図を失敗していて(汗) 捨てるものが多すぎてもったいない・・となって、卵型星でのコンポジットとなってます。

Kuwa_blog

3分12枚で36分の露光となりましたが、なかなか淡いのでクワガタさんが浮き出てきません。
ちなみにこのニックネーム、海外では"Claw Nebula”なのでカギ爪星雲ですね。
カギ爪にしてはちょっと太め?なので、個人的にはクワガタの方がそれっぽいと思います。


---
撮影Data:

Title:Bubble Nebula,The Claw Nebula /NGC 7635, M52,Sh2-157
Opt:FSQ-85ED x QE0.75
Guide:Borg45ED Vixen Advanced Unit
Camera:Canon EOS KissX4 新改造
Filter:N/A
ISO:3200
Exposure:180sec X 12
Date:27/09/2014

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